ナゲッツ、ホームでリバウンド16本差の敗戦――全員が口を揃えた「50-50ボール」の代償
Denver Nuggets インタビュー(2026年11月3日配信)でデイビッド・アデルマンらがポートランド戦の敗因を語った。
ナゲッツのインタビュー(2026年11月5日)でデイビッド・アデルマンが語った

Denver Nuggets インタビュー(2026年11月5日配信)でデイビッド・アデルマンらがトロント・ラプターズ戦の大勝を振り返った。
ジャマル・マレーの出場時間を28〜29分に抑えながら勝利できた背景、ニコラ・ヨキッチがエルボーを起点にペイントを支配した理由、デマー・デローザン欠場を直前に知らされたブライス・ホプキンスの対応、そしてタイアス・ジョーンズがベンチPGとして模索するバランスまで、試合後の囲み取材で語られた内容を整理する。
アデルマンはマレーの出場時間を制限したい方針を以前から示していた。この試合ではマレーを28〜29分に抑えつつ大勝という理想的な結果が出た。アデルマンはその要因をセカンドユニットの貢献に求め、第3クォーターの41-15というランを象徴的な場面として挙げた。途中から入った選手たちがモメンタムを途切れさせず、同じ強度で攻め続けたことが大きかったという。
「第3クォーターはチーム全体がああいうふうにフォーカスできたときに何ができるかを見せてくれた、素晴らしい例だったと思います」
— デイビッド・アデルマン [00:12]
一方で前半は「またもや淡々とした入り」だったとも認め、速いスタートが課題だと語った。マレーの時間を削るには周囲が埋める必要があり、アデルマンは「私が闇雲に賭けているわけじゃない」と強調した。アーロン・ゴードンについても出場時間を一定のラインに収めたいとし、第1クォーターで長めに起用してヨキッチ・マレーとの同時出場を増やし、第2クォーターの頭はキャム・ジョンソンをベンチユニットに回す形を試した。アデルマンは「これで答えが出たわけじゃない」と述べ、ローテーションの最適解はまだ模索中だと率直に認めた。
「カムが若い選手たちとうまくフィットしていたと思います。外にシューターがいることで、彼らが自分のプレーをしやすくなる」
— デイビッド・アデルマン [03:26]
ゴードン自身もアデルマンとの関係について「NBAキャリアをほぼ通じてずっと一緒にいるので、オープンなコミュニケーションが取れています」と明かし、ローテーション変更をめぐる対話が日常的に行われていることを示した。シュート効率がやや低い序盤については「役割が変わって、プレーのテンポも変わって、自分のスポットを見つけながらまた感覚を取り戻している段階」と説明した。
デローザンの欠場は試合直前に決まった。ホプキンスによると「試合の30分前くらい」に知らされ、JJから「かなり早めに出番が来るから準備しておけ」と伝えられたという。急な起用にもかかわらず、アデルマンはまったく躊躇しなかったと語った。
「プレシーズンで結果を出して信頼を勝ち取ったんです。ただ、決め手は毎日のコンスタントさです」
— デイビッド・アデルマン [01:11]
アデルマンが強調したのは、コート上のプレーだけでなく、フィルム学習、選手育成セッションでの姿勢、メディカルスタッフやPR部門からも伝わってくる人間性の一貫さだった。出場機会を求める場面でもぶれない人間はプレーの面でも自分を発揮できるとアデルマンは評価しており、その積み重ねがデローザン欠場時の即断につながったと説明した。
「出場機会を求めるときでも一貫している人間というのは、プラスアルファとして自分のプレーもわかっているし、コートでも自分を発揮できる」
— デイビッド・アデルマン [01:11]
ホプキンス自身はルーキーとしての立場について、常に準備しておくことが求められるポジションだと受け止めていた。コーチングスタッフがスキーム練習や追加レップで日頃から準備を整えてくれている環境に感謝を示した。
「自分はいつでも出られるグループにいる。コーチングスタッフは本当に素晴らしい仕事をしてくれていて、プレーのスキームや追加練習など、常に準備させてもらっています」
— ブライス・ホプキンス [24:54]
第3クォーターのディフェンスについては「今シーズンで一番チームとしてつながれていた感じがしました」と振り返り、コミュニケーションが最大の鍵だと分析した。
「チームが求めることなら何でもやる気持ちがあるし、それが一歩目だと思います——小さなことを喜んでやること。キャリアの序盤に出場時間を得るにはそれが大事だと思います」
— ブライス・ホプキンス [26:26]
キャム・ジョンソンもホプキンスとトレビン・ブルーイット(TB)の2人について「年齢的に成熟したルーキーで、即戦力として来てくれた」と評価した。ドラフト2巡目という低い指名順位を考えると、両エンドでこれだけ貢献できる層の厚みは「本当に幸運」だと語った。
この試合でヨキッチはスリーポイントをほとんど打たず、インサイドを制圧した。アデルマンはその理由をガード陣の積極的なアタックに求めた。マレーがレイアップを決め、ゴードンがダンクを決め、ワイドオープンのスリーも出る。ディフェンスが判断に迷い、カバーの角度が変わると、ヨキッチへのパスが窮屈に届くようになる。そうなるとヨキッチはスコアするしかないと気づき、ダブルチームが来ればボールを動かした。
「エルボーあたりでボールを受けると、ディフェンス全体が性質上一歩引かざるを得なくなって、ちょっと低めにキャッチするだけで常にアップヒルの状況を作れるんだ」
— ニコラ・ヨキッチ [10:01]
ヨキッチはエルボーでのポジショニングの利点を自ら解説した。インサイドにボールを入れることでディフェンダーが追いかける形になり、アドバンテージが生まれる。ドライブからのキックアウトも「まずインサイドに入る必要がある」と述べ、「インサイドのゲームがなければアウトサイドのゲームも成立しない」と強調した。
アデルマンはこの試合のバランスを「スリー23本とペイント70点超」と数字で示し、「一年中それができれば言うことなしですけどね」と語った。ヨキッチ自身は序盤からペイントを攻めたことについて「意識してやったわけじゃない。先のことを考えてプレーしたことは一度もなくて、常に今に集中している」と答え、流れの中で自然にそうなったと説明した。
「ガード陣のアタックが見られたのは良かったです。アーロンもそうです。ボールをもらえなくてもファウルをもらえていた場面があって、フリースローにつながる」
— デイビッド・アデルマン [06:12]
ヨキッチは「プロのバスケットボール」とは何かを問われ、残り2分でもプレッシャーをかけ続けること、リバウンド、ボックスアウト、スクリーンのファイトスルーなど「コートに立ち続けるための細かいプレー」だと定義した。そこから話はローポストの現状へ広がった。ヨキッチの持論は明確で、審判がローポストのディフェンスで押す・掴むといったフィジカルなプレーを外のプレーより大幅に許容しており、それが選手をローポストから遠ざけているというものだった。
「ローポストはいわば絶滅危惧種みたいなもので、たぶんあと5年か10年でローポストはほとんど見られなくなると思う」
— ニコラ・ヨキッチ [12:21]
ファウルされてもコールされず、ポゼッションを重ねるごとに消耗するだけだから、選手がローポストをやりたがらなくなっているとヨキッチは語った。NBAのスタイルの変遷についても「ここに来てからバスケットボールは4回変わった」と振り返り、スモールボール全盛、ビッグマンの万能化、トラディショナルなビッグ2人の形など、過去10〜12年で起きた変化を列挙した。5年後にもまた何らかの形で変わるだろうと予測した。
マービン・バグリー3世からの質問については「聞かれれば必ず自分の意見を伝えるけど、『こうしろ』とは言いたくない」というスタンスを明かした。バグリー3世のほうがずっとアスレチックで、スタイルも違う選手同士だからこそ、押し付けは公平ではないと考えている。
「彼が時々来て、なんでこうするのかって聞いてくるよ。でも僕は偉そうにしたくなくて」
— ニコラ・ヨキッチ [16:07]

タイアス・ジョーンズはデローザン欠場のなか、セカンドユニットのPGとしてルーキー2人を含むメンバーをまとめる役割を担った。ジョーンズが重視したのはコミュニケーションの量だった。「ルーキーが2人いる中で、とにかくコミュニケーションを多めにして同じページにいられるように」心がけたと語った。ホプキンスの最も印象的な点については「自信を持ってプレーしていたこと」を挙げ、コートに入ってすぐにインパクトを残せたのは「積み重ねてきた努力と、常に準備を怠らなかったことの証」だと評価した。
パスファーストのPGとしてのバランスについても率直に語った。ヨキッチやデローザンのように高確率で得点できる選手がいるチームでは、ジョーンズの役割はまず周囲をセットアップすること、そしてディフェンスのカバレッジに応じて自分が攻めるタイミングを見極めることだと説明した。
「僕が最初に見るのはプラスマイナスですね。自分のユニットが少なくともイーブンであってほしい」
— タイアス・ジョーンズ [32:51]
プラスマイナスを最初の指標に挙げた理由は、キャリアの早い段階でベンチから出る立場になったとき学んだことだという。次に重視するのはアシスト対ターンオーバーの比率で、「ベンチの選手は出場時間が短いので、ポゼッションが少ない中でより効率的にプレーしないといけない」と語った。シーズン序盤はラインナップが安定せず怪我もあるなかでケミストリーを築いている段階だと認めつつ、「できるだけ早くそれに慣れて、いろんなラインナップの中で毎回正しい判断ができるようにしていきたい」と前を向いた。
「自分は自分らしさを大切にして、正しいプレーをして、味方をセットアップして、チャンスが来たらしっかりシュートを打つというスタイルを貫こうとしています」
— タイアス・ジョーンズ [30:04]
ナゲッツはこの勝利を受けて4試合のロードトリップに向かう。ゴードンは「自信につながるし、士気も上がる」と語り、ローテーションの模索が続くシーズン序盤において、チーム全体がかみ合った第3クォーターの内容は大きな手応えとなった。
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